2022年9月12日月曜日

経済事業を主体的に行うということについて

 2012年に前職をやめて個人事業主として独立して、今年で10年。

巷でよく聞く3年以内に倒産、といったこととは幸いにも一線を画して来れた。これはひとえに周りの方のおかげ。

至らない点も多いのに、それでも自分なりにやっていること、がんばっていることを見てくれている人がいて、それを評価してくれる人がいて、次の仕事へとつながっている、ということを考えると本当に人のつながりの大切さを改めて感じる。


現在、個人事業主以外にも主となる事業の法人として一般社団法人小さな拠点ネットワーク研究所の経営に参画(自分含めて3人の役員)しているほか、一般社団法人弥禮(邑南町日貫)でも役員をさせてもらいながら、一棟貸しの宿泊施設とレセプション兼カフェの企画運営にあたっている。

その他、一般社団法人Y-lab(大田市温泉津町)、NPO法人ひろしまねといった組織でも社員等の立場で関わりを持たせてもらっているところ。


そして、経済事業を担うにあたって、「主体的にどこまでコミットし、どこまで現場に近づけるか」ということは経営上、重要なポイントであるなと、つくづく感じます。


自分に大変な能力があるわけではないので、事業としてしっかり軌道に載せられるようにするには、現場に入れることが必要だなと思うことが度々ある。現場に入れたら、常駐できたら、もっとこんなことができるのに、考えられるのに、、、、と悔しい、やるせない思いをしながら現場に入れないことも。


ここは今の僕にとっての超えなければいけない壁なのかなぁと思っている。

ぶつかってもいいから伝えなければならない。

2022年9月8日木曜日

2022年、初秋に思っていること

ものすごく久しぶりのポストです。


この間、良いことも悪いことも、どちらとも言えないこともたくさんありました。

現在のメインフィールドである邑南町では、おかげさまでいろんな方面から声をかけていただいて、様々な仕事に携わらせていただいています。

・地域づくりの中間支援

・学校魅力化後方支援(矢上高校/石見養護学校)

・空家調査/空家等対策計画

・道の駅再整備事業

などなど。

この7,8年の中でできてきたつながりなどに助けられながら事業を推進しています。

個人的には、まさか自分が教育機関と関わることになるとは、という驚きを感じています。教育そのものに携わる業務ではないにしても、学校と直接関わることは予想だにしていなかった。


話は変わり、去年だったかな。

中山間地域を対象とした地域づくりの中間支援を行っている会社、ということでか農林水産省からヒアリングに来られ、それに対応するために社内で他の役員含めて、改めて僕らの会社の特徴ってなんだろうということを話しました。

キーワードとしては、中間支援、伴走支援と、「土着性」や「泥臭さ」かなというところに落ち着いた。

この感覚、キーワードはけっこう腑に落ちていて、いわゆる「地域づくり系コンサル」との違いはこのへんだなと再確認しました。

なんというか、フォーマット化して、全国どこでも類型化する、一般化する、ということはしたい会社、コンサル、人がやれば良いと思っていて、僕は現場のペースや同じ町内でも少しずつ違う特性などを踏まえて、現場ベースで関わっていくことが自分の根本だなと改めて思いました。


悪いことについては、そういう思いで取り組んでいる邑南町の業務において、とても屈辱的なことを言われたことかな。この件に関しては比較的長く引きずった。。こちらに非があることは認めながらも、言い草については未だに。


「地域づくり」ということに中間支援として関わるにあたっての考え方。というほど高尚なものではないが、たまに思うこととして。

中間支援など黒子役にあたる僕らが目立って良いことなんか一つもない、ということが自分の中でベースの思考だなと思うことがありました。

自分の仕事で名前を残したいとか、事業の名前を刻みたいとか、そういう願望や思惑はまったくない。20年近くこの仕事をしているので、もちろん「この地域はこうしたら良いけどな」とか思う。思うから言うこともあるが、聞き入れる/聞き入れないなどの選択権は地域にあり、自分の成果のために地域を利用する、ということはとても考えられない。

現実として少しでも良い地域になったと思えるようになり、そこに現場でがんばった人がいて、その人から少し信頼が増えたり、感謝がもらえたら、それで十分だなと。


最近はあまり文章を長々と書くことも減り、また久しぶりのブログで文章がとっ散らかる状態ですが、今思っていること、感じていることをできるだけ飾らずに書き記しておきたい、ということで。

2020年10月21日水曜日

1年ぶりのやきもの祭

 先週末の10月17日、18日の2日間で『温泉津秋のやきもの祭2020』を開催した。

 この祭は毎年春(4月)と秋(10月)に2回ずつ開催しているものだけど、今年の春は新型コロナ感染拡大防止のために中止となっていた。

 

しかしながら、秋も止めるのか?というところから、地元の窯元や主催者事務局のNPO内で協議を重ねた結果、感染症対策をしっかりした上で開催しましょう、ということになり開催にこぎつけた。

対策としては、まあまあのことをしたつもり。

  • 駐車場または駐車場から人が最初に訪れるポイントにチェックポイントを設けて以下を実施
    • 検温(37.5度以上ならお帰りいただくお願い)
    • 検温済のマークとしてマスク等にシールを貼ってもらう
    • マスク着用のチェック。持ってなければ提供
    • アルコール消毒液の設置
    • 来場者の氏名、連絡先記入 
  • 出店者も「やきものの里」全体に分散配置して、空間的にも広さを取りながら密を避ける 
  • スタッフはマスク着用、検温実施
毎回こういうスタッフ向け資料を作成


春からここに至るまで、ほとんどの地域でのイベントが中止という判断をされてきたので、今回のやきもの祭は本当に久しぶりのある程度の規模感のイベントということもあり、多くの方が来ることが予想された。

大勢のお客さんが来たときに対応しきれるのか、氏名連絡先等の記入を拒否されてトラブったりしないか、密になって問題が起きないか、とにかく心配事が多かった。

来たことがある人はわかると思うが、やきものの里・やきもの館周辺は坂が多い地形で、正直なところお年寄りや足腰に痛みがある人は辛いと思うんだけど、申し訳ないけど分散配置させてもらった。

出店者の方にも負担をかけたと思う。実際出店者の方で足が痛くて、、と仰る方もいて、この辺は次回以降に活かすしかないかなと。


そして、当日の人出ですが、例年よりも圧倒的に多かった。

いつもなら2日間で600人くらい。初日に200人くらい、2日目に400人くらいという感じだったのが、今年は1,000人いったんじゃないか?

初日で400人くらい、2日目に至っては600人くらいは来場されていたと思う。

 

これだけの方が来ていただいたにも関わらずトラブルはなく、若干個人情報書くのをためらわれた方もいたが、納得いただいた。

受け入れる側もだけど、来場されるお客さんにも、お互い様のマナー感が共有されているのだなと感じた。 


もう一つ感じたのは、「福光石石切場見学ツアー」と「ガイド付き窯元めぐりツアー」参加者が多かったこと。

特に福光石の方はすごかった。

 

また近いうちに反省会をして、4月のやきもの祭に向けて、準備を始めます。

2020年9月10日木曜日

テレワークの拠点について実体験から考える

今年コロナ禍の中で多くの企業がテレワーク、在宅ワークに切り替えたものの、少し落ち着いた今はまた会社出勤がベースになり始めているとか。

他方で、在宅ワークをした人の中でも、意外と自宅での仕事が難しいという実感も得たという話を聞きました。

個人事業主として独立して以来、ほぼ決まった事務所を持たずにやってきた身としては、在宅ワーク意外と集中力キープ難しいよ、ということが共通理解になったのは良かったなと。

やはり暮らしの場と仕事の場が重なるのは気持ちの切り替えも難しいし、そもそも生活と仕事がオーバーラップしてくると中断中断てなるよね、と。

この5年ほどは、法人の事務所を邑南町にもっているので、そこで作業をすることも多いし、 温泉津でも別の会社で作ったコワーキングスペースがあるので、そこでも作業をする。

自宅やこの2箇所を比べると、集中しやすいのは温泉津のコワーキングスペースで、なぜかな?と考えると、ひとつはものが圧倒的にないこと。

とにかく気が散る要因が少ないことにあるのではないかと思う。

 

自宅だと本があったりテレビがあったり、お菓子があったりいろんなレベルで気が散るんだけど、コワーキングスペースはシンプルでいいなと。

2020年9月9日水曜日

邑南町(島根県)の”ちくせん”を通じて見えるもの #1

 邑南町の「地区別戦略(通称、ちくせん)」に対して、中間支援という形で関わっている立場からおもしろいと思うことをいくつかピックしてみる。

地域からの法人設立

 自治会など地縁型組織はこれまでの自治会活動や地域のお祭りなどの伝統行事などをこれからも継承していくこと、住民の暮らしを守る役割がある。

他方で、地方ではいまや地域としても、小さな経済を作り、稼ぐことを考えるべき段階に入ってきている。

この背景には、地方自治体の財政が厳しい状況があり、これまでは補助金などで地域活動を促進する方法などを取ってきたが、今後その見通しが厳しいところがあるため、まだ動ける、投資できる今のうちに地域においても稼ぐ体質、試行を求められているから、とみています。

しかしながら、自治会などの地縁型組織はこれまでそうした稼ぐ、という行為をしてきていないし、そのための組織でもないということがあり、何とか小さな経済を作らねば、という危機感の強い住民を中心として経済事業を行える法人設立がいくつか見られます。

1)組織の形態

邑南町で設立されている法人の種類は大きく2つ。
1つは「合同会社」でもう1つは「一般社団法人」。
 
合同会社については、邑南町内でも先駆的な取り組みをすることで知られ、リスペクトをされている出羽(いずわ)地区が、他地区に先駆けて数年前に「合同会社」を設立していたことから、先進事例に学ぶ、というところから選択されているのかなという気がしています。
 
社団法人については、中間支援で入っている僕たちの会社がこの法人格を選択しており、僕たちとしても、地域の目的等を聞いて将来像を共有しながら最適と思う社団法人をおすすめしてきたところもあります。
 

2)事業内容

法人設立したところがどんな事業を展開しているか。
①観光・宿泊事業
②飲食、食品加工事業
あたりです。

観光・宿泊だと、古民家をリノベして一棟貸しタイプの宿泊事業を展開している日貫(ひぬい)地区の日貫一日・安田邸、一揖。

 
ここはアルベルゴ・ディフーゾの考え方を知り、兵庫県篠山市の取り組みなどを学んだ上で事業展開している。
今年は新型コロナの影響で前半は厳しかったが8月は31日のうち25日予約で埋まったという。
こういう状況なので、一棟貸し切りで泊まれる宿というところに安心感や期待値があったのだと思います。 

飲食、食品加工だと、市木地区のそば店「ふくのや」や、田所地区の「おおなんカレー」がある。
ふくのやは色々な事業展開をしていて、今は週末営業のみと聞いてる。

おおなんカレーはこうした地域振興という流れから生まれてきた商品としては異例といっていいくらい美味しくできあがっている。
田所地区にある「道の駅みずほ」の中にテナントとして入っている「コトコト」でも、このカレーを楽しむことができます。
 


ちなみに、このカレーは樋渡啓祐氏のところにも届いていて、好評のようです。
 

3)新設法人の課題

ここ(課題)は難しくて、新規設立されてまだ3年とかなので、評価するには実績が不足してる状態。
とはいえ、いくつか課題感を感じいてるので、整理しておきたいと思います。
 

① 組織運営の熟度

組織運営としての熟度がやはり低いです。
意思決定のプロセスや目的の共有、手法に対しての価値観のすり合わせなど議論の仕方などにも課題はあります。

② 収益性の向上

地域発の法人だと、必ずしも利益優先とはならない、できないというのも現実としてあります。
会社だけの利益を考えるとAの方が条件は良いが、Bの方が地元に寄与するので、Bにしましょうか、みたいなことは往々にしてある。これは悪いことではないし、むしろ地域への波及効果としてはその方が良いのだけど、、、
法人化した後の難しさはこの辺にあると感じています。
 
というのも、本来地域への貢献、寄与、経済効果の波及などをねらって設立する法人でも、一度法人化し、経営が始まると、目の前の得を捨てて、法人単独で見れば損を取る、ということができるかできないかということになります。
 

③ 人員不足

法人化すると経理や事務仕事が出てきます。規模は小さくても雇用をすればまた事務手続き。
こうした経理事務を担う人材は慢性的に不足しています。
これは、経理、事務というバックオフィス業務に人を一人貼り付けるだけの資金的余裕がないから。
ここは、実は新設法人同士で連携して一人の人材をシェアすればいいんだが、とは思います。 

ということで、今回の”ちくせん”を通じて見えるものは置きたいと思います。
続きがまたそのうち、書けるといいなー。

2020年9月7日月曜日

A1市街地グランプリ GOTSU 2020

 日本初の「市街地カートレース」がいよいよ実現するということで注目を集めている、『A1市街地グランプリ GOTSU 2020』ですが、先日はボランティアに対する説明会と研修がありましたので参加してきました。

 話をよくよく聞くと、この1,2年での企画ではなく7年越しの企画だそうで、関係者のこれまでの努力とこのグランプリ実現に向けた思いの強さを改めて感じました。

 新型コロナの影響や、設営~実施~撤収までの時間制限があることなどから、当初のコース設定からは大きく変更されたのですが、どんどんワクワクしてきます。

 かつてはF1もフジテレビの深夜帯などで見ていて、ミカ・ハッキネンやシューマッハ、バリチェロなどなどドライバーに憧れたこともあります。

 まずは、当日を無事に迎え、JAFの公認を得たコースを作り、無事にレースが終えられるようボランティアとしてもがんばりたいと思います。

 

2019年10月3日木曜日

KIGYOU!KIGYOU!KIGYOU!

久しぶりの投稿となります。

自分の会社を法人化して早4期が過ぎました。

その後は、別の一般社団法人を2社設立する運びとなりました。

業務内容について、1社は宿泊・飲食事業を。
もう1社も宿泊・飲食に加えてコワーキングスペース事業を行う会社です。

今後それぞれの会社がどうなっていくか、またたまにお知らせできればと思います。