島根大学山陰研究センター主催の「ホンモノの地方創生」です。
話を聞くまでは、「ホンモノ」と名付けたところに、ものすご~く疑いの目を持ってました。
主に経済学分野の研究者4名による報告とパネルディスカッションでした。
- 地方創生とは「まちづくり」や「地域再生」という論ではなく、国のあり方、国と地方とのあり方、行政と民間とのあり方を変革することを意味している。
- 主体形成が重要であるが、志の高い人材育成は「学校」という場だけでは育てることはできない。地域に飛び出てのリアルなコミュニケーションと体験が必要。
- 地域内での経済循環、地域再投資を増やしていかないといけないが、その枠組みはどんどん厳しくなる。TPPも影響してくる見込み。ローカルコンテンツについてはもっと意識が必要。
- 経済的成長は今後見込めない(成熟経済・成熟社会である)。QOLや幸福度といった観点が必要である。
幸福度やQOLみたいな話については、もう少し背後を探るとソーシャル・キャピタルに関する研究、分析もより重要性を増すような気がしました。
補助金への依存心脱却も重要です。本当に。
また、いま別口のチームで取り組んでいる地域経済循環関係の調査研究も、今日の話の流れと合致しているように思います。
もっとも、「地方創生」という言葉が意味するもの(国のシステム変革を目指す)は、おそらく大多数の人にとっては意外なもの、という印象を持つのではないでしょうか。
まちづくりという意味ではないからこそ「地域再生」という表現ではない、ということに得心が行く思いがしました。
たまにこうして鳥の目線に戻らないと、目の前の事柄に追われて見失う所がありますね。
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