邑南町といえば、まちづくりの分野では有名な町のひとつと言えるかと思いますが、その名を轟かせたのは、「A級グルメ」と「日本一の子育て村」ではないでしょうか。
僕が関わっているのは、この2本柱ではなく、いわば邑南町の地域自治力を高めるための事業であり、第三の矢といえる「地区別戦略」という取り組みです。
地区別戦略とは?
「地区別戦略」というのは、H27年頃に全国的に策定された市町村版総合戦略ならびに人口ビジョンの、地区版となります。多くの自治体は、市町村単位での総合戦略を策定していますが、邑南町ではちょっと違います。
邑南町では、「公民館区」をまちづくりの単位と設定し、この単位での人口減少に歯止めをかけるための取り組みを「戦略」として取りまとめ、戦略の実施にあたっては町からの人的・財政的サポートを行ない、後押しをするというもの。
地域住民主体の「法人」
一般的に、こうした補助金のある取り組みは、補助金がある間だけなんとか動き、その後はフェードアウト、というパターンが非常に多いです。地区別戦略も、まだ事業期間中であることから断言・明言はできない状況ですが、今まで自分が関わってきた各種プロジェクトと少し異なる雰囲気を感じています。
それが、「法人化」の流れです。
なぜ法人化?
なぜ法人化に注目するのか。それは、やはり「取り組みの継続性をいかに担保できるかにかかっている」からです。
現場でもよく耳にしますが、「地区別戦略が終わってからも継続できるようにせんといけん」という意識を、地域の方が比較的強く思っているところが、他地域とは少し異なるなと感じる点です。
邑南町には12の地区があります。
地区別戦略以後、2つの法人が立ち上がり現在も3つの組織が設立に向けて検討している最中です。
もちろん、法人化すれば継続性が保証されるわけではありません。法人化することで生じるリスクや手間もあります。
法人化を評価する
それでも法人化に踏み切るということは、それなりのリスクを地域の方が負う覚悟を感じさせます。それに、この地区別戦略が最後のチャンスだという認識も持っています。
だからこそ、地区別戦略の事業があるうちに法人化して活用することは、いわばスタートアップ段階でのリスクを抑えるチャンスとなっています。
法人化すれば、補助金が終わっても継続できるんだ、という思い込みがあるとしたら、それは大きなリスクと言えます。
そのような法人化万能論に対してはきちんと対応しないといけないと思いますね。
久しぶりに更新しましたけど、またぼちぼち継続して書いていけたらなと思います。
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