2015年12月21日月曜日

第62回日本伝統工芸展 行って参りました

今日は前々から予定していた、第62回日本伝統工芸展(島根会場)に行ってきました。

昨年、はじめて伝統工芸展を見に行って強い印象を受け、今年も楽しみにしていました。

今日は午後1時くらいから今泉今右衛門さんの講演が予定されていて、それも聞きたかったけど、所用でどうしても間に合いませんでした。
残念……と思いながら会場に入ると、今右衛門さんと、白磁の人間国宝で鳥取に今もご在住の前田昭博さんによるギャラリー・トークの真っ最中でした。
ギャラリー・トークというのは、展示品についてその道のプロが作品の背景を解説したり技法について紹介してくれる大変お得なイベントです。

お二人の話で印象的だったのは、
「どこでも作れるものを作り始めると、それは工藝の危機。その土地で生まれるものに感動が宿り、それがものづくり」
といった趣旨の言葉。


この日本伝統工芸展は工藝やアートに詳しくない素人でも楽しめるので、本当にオススメ。
作品も陶芸や木竹工、金工、ガラス工芸、 漆芸、染織などなどいろんな種類があるので、自分にとって楽しい、美しいと思う作品はきっとあると思います。


ここからは自分が気になった、美しいと思った作品の受賞者さんを備忘録としても記録しておきます。
ケータイからOneNote起動して作者の名前を忘れないようにメモってました。

よかったら日本伝統工芸展HPから検索して作品を見てみて下さい。


最初に紹介しておきたいのは、石田征希(いしだ・せき)さんの鋳込みガラス筥「海のシルクロード」です。
ガラス作家さんだと思いますが、実物を見ると写真よりもずっとポップな雰囲気をまとっています。
きれいで可愛らしい、ひときわ目を引く作品でした。

昨年のガラス作品も目を引く作品でしたので、やはりガラス工芸品は目を引く美しさがありますね。
気になる方は「第61回日本伝統工芸展 山本茜」で検索するとgoodです。

石田征希 鋳込みガラス筥「海のシルクロード」


保立剛

次は、佐藤美佳さんの透光磁練上鉢「Malama」です。これも不思議な作品でした。
練上ってこんな風にデザインできるの?と思う、はじめて見る作品。

佐藤美佳 透光磁練上鉢「Malama」
 

松村仁団望
松井康陽
加藤一郎
伊藤北斗
浜岡満明 光渦文黒器 
松浦松夫 若鮎の遡上


次は金工の作家さん。かさね小箱「銀・流昇花」。これも美しい作品でした。
形としてはケーキのピースにも見えるけど、

大槻昌子 かさね小箱「銀・流昇花」
 


次は陶芸から、彩釉壺「冠雪」という作品。
作品名からわかるように、濃い紫の部分から雪のように白い上部へのグラデーションが美しくて、すばらしかったです。

田島正仁 彩釉壺「冠雪」
 

石橋裕史
辻孝史
鵜飼敏伸 映

次は漆芸から。蒔絵箱「月光の道」です。写真見てもらえばわかりますが、蓋の部分と胴体の部分がつながっている、印象的な作品です。
蓋に満月、胴体部分には月光に照らされる海でしょうか。本当に美しい。実物を見ると驚きます。

鬼平慶司 蒔絵箱「月光の道」
 

続けて漆芸。蒔絵箱「漁り火」です。こちらも似たような構図、海という舞台ですが、こちらは日本海で見られる漁り火をテーマにした作品です。
写真では見づらいかと思いますが、胴体部分は無数の漁り火が描かれている作品です。

寺西松太 蒔絵箱「漁り火」

大西勲
大谷早人 緑風
灰外由美子

写真付き紹介は最後の、美しい陶器。「淡桜釉裏銀彩鉢」。
中央の濃紺へと向かう内側の銀が美しい。そこに「桜」をイメージさせる淡いピンクが乗っている美しさです。

中田一於 淡桜釉裏銀彩鉢
 


桑山弥宏
坂倉新兵衛


どれも、写真で見るより生で実物を見るほうが圧倒的に美しいし、質感もわかりますので、近くに来た場合はぜひ行ってみていただきたい。

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