2014年8月29日金曜日

中山間地域での「暮らし」を考える団体

国の来年度の大きな方針のひとつに、小さな拠点の整備があります。

ものすごくあらっぽくまとめると、中山間地域など条件不利地域版の「コンパクトシティ化」に向けた一歩、といったところでしょう。

住宅を集約することは難しいですが、主要な地域の機能を1ストップで提供する拠点を整備して、そこに人が集まる仕組みを作りましょう、そこで集まった人が交流するような形を目指しましょうということ。

そんな中山間地域での「暮らし」について、収入と支出両面から分析して、現代社会にそくしたかたち、そしてちょっと先の未来を見据えた「暮らし」に少し調整していこう、という団体の立ち上げに昨日参加してきました。

特に法人格があるわけじゃあなく、これまで動いてきた仲間でチームとしてしっかりと立ち上げよう、ということです。

そちらの動きもたまに発信できればと思います。


今後、国交省では政府が掲げる「地域再生」の一環として、道の駅を地域の中核拠点とし、にぎわいや雇用を生み出す場として位置づけ、「地域の拠点機能の強 化」と「ネットワーク化」を重視していく。そのためにも、道の駅を「開かれたプラットフォーム」であるという特長を活かし、農林水産省の6次産業化や経済 産業省の電気自動車の充電設備の整備などの事業とも連携し、平成27年度予算概算要求に関連経費を計上していく予定としている。 (地域ブランドニュース)

広島被災地で以前いた会社の名前を聞く


約10年勤めた会社(藤井基礎設計事務所)が、今日の読売新聞(島根版)に掲載されていました。

広島の被災地ではまだ崩れる危険性が指摘されていて、 センサーを取り付けるというニュースがありまして、そのセンサーを開発・取り付けたのが藤井基礎でした、という記事。

このセンサー、ワタシがいた頃には「のび太」という名前で呼んでいました。

土石流センサーを取り付けるということを聞いた時、もしかしたら藤井基礎かな?とか思いましたが、本当にそうだとは思わず驚きました。

こののび太、けっこう開発の歴史は古くて、開発担当はずーっと改善改善されていました。

藤井基礎設計事務所という会社は「土と基礎に関する設計」を得意とする土木コンサルタント会社で、とくに土質、災害、防災には力を入れていました。
模型を使った土砂崩れの実験なども画期的で、法面崩壊のメカニズムなどが素人でもわかるいい動画も公開されています。

防災学習会

土木コンサルタント会社にいながらもワタシは土木のことはわかりませんでしたが、いつか役に立ちそうな技術や機械だと思っていましたので、嬉しく思いました。

土質の専門家が多数いる会社です。

とは言え、現場はまだ復興はおろか発見されていない方も残されている状況です。
今週末からは多少天候も良くなりそうなので、少しずつでも作業が進めばと思います。

アイスバケツ・チャレンジに思う

今週に入って急に目にするようになった「ALSアイスバケツ・チャレンジ」は、日本国内のウェブ上では賛否両論巻き起こっているようです。

これは指名された人が氷水をかぶるか、寄付するかという2択を選び、楽しく寄付するまたはALSを知ってもらおうという取り組みで、資金調達(ファンドレイジング)の一種です。


ファンドレイジングの一種、ということで准ファンドレイザーの端くれである自分としては、これをどう見ているかということを記しておく必要があるなーと思いながら悩んでいました。

結論からいうと、今回の「アイスバケツ・チャレンジ」は、個人的には好きなやり方ではないけど、みごとなアイディアだと思います。


まず、国内ファンドレイジング業界の主要な人がどんな反応をしているかを抑えておきましょう。

最初はジャスト・ギビング・ジャパン代表である佐藤大吾さんのコメント。

「正直、悔しい」。国内最大の寄付サイト「ジャスト・ギビング・ジャパン」を運営する佐藤大吾代表はこう漏らした。
<中略>
「このキャンペーンは、ALS以外の社会問題にも適用できるし、ALSを知らなかった人でも簡単に参加することができる。ファンドレイジングのプロとして、私たちはなぜこのようなアイデアを思いつけなかったのか」(佐藤代表)
 3週間で42億円集めた「アイスバケツ」、日本の寄付文化も変えるか(オルタナ)


この「悔しい」という感覚は、共感できます。
こういうアイディアを思いつける人を目にすると「あー、なんでこういうアイディア思いつけるんだろう。なんで実行できるんだろう」と悔しさや自分の力不足を痛感します。


次は日本ファンドレイジング協会の鵜尾さん。
日本に「寄付文化」を根付かせようと活動する日本ファンドレイジング協会の鵜尾雅隆代表理事は「『ファンドレイジング』(資金集め)は、共感の輪を広げることが目的。その結果、寄付につながる。集まった金額だけでは成果を評価できない」と話す。
「日本では『お金を下さい』とは言いづらい。それを『氷水』を使って、楽しくチャリティーにつなげたことに大きな意味がある。一度、体験することで、また次もやってみたいと思う人が出てくるはず」(鵜尾代表理事)
 引用先は同じです。

鵜尾さんが指摘しているのは、「アイスバケツ・チャレンジ」で集まった寄付金額だけに注目するのでは視野が狭く、今回の取り組みを通じていろんな人が参加したこと、その中のわずかでもALSを調べた人がいることなども含めて評価すべきだ、ということだろうと思います。


こうしたことを踏まえてワタシの意見は、このチャリティーのアイディアはみごとだと思います。
批判も多数ありますし、疑問がないわけじゃない。ですが、これだけ多くの人が参加したこと、寄付金額も集まったこと、そして何より議論が巻き起こったこと自体も評価に値します。
日本には寄付文化はない、と言われますがそうではない、というのは鵜尾さんたちの話を聞けばわかります。ただ、今回のような楽しくイベント的なチャリティーに対する態度はまだ成熟していないような気はしますので、こういうイベントが日本に馴染むのか馴染まないのかも含めて議論していくことで日本なりの新たな寄付文化の風土ができていくと思いますし、その過程を進み始めたところでしょう。

今回これだけ爆発的に広がった大きな要因は、やはりセレブ層・芸能人などが関心を持って参加したことにあるでしょう。何だかんだと言っても、露出の多い彼らの行動は多くの人に影響を与えるので、彼らの行動を通じて「楽しく寄付する」「楽しいチャリティー」が広まればいいなと思います。

ワタシのフィールドは、今目の前で困っている人たちを何とかしようというフィールドではなく、このまま進むと将来困る人が増えるから何とかしよう、というフィールドなので立場はかなり違いますが、今回のような「楽しくみんなが参加したくなる」仕掛けの重要性は変わりません。


結局、最初から大勢を巻き込んでやろうと思っていたら、これは動かなかったアイディアかもしれません。数人の仲間内でとりあえず始めたところの行動力が結果としてこれだけ大きなムーブメントにつながったということを考えると、ワタシも何かアイディアが思い浮かんだ時には感性を共有できる少数の仲間内で走り始めることを考えたいなと思います。


それにしても、久しぶりにファンドレイジングについて書いた気がします。。

2014年8月14日木曜日

個人事業っつうのは

バイトの1年を含めると10年勤めた会社を辞め、個人事業主として独立して何とか3年目に入った今年。
会社に勤めていた頃よりもはるかに仕事をいただく大変さ、ありがたさを感じる。何より、人とのつながりが少しずつ少しずつ次の仕事を生んでいることに、いまさらながら本当にありがたいな、と感じます。

「こんな仕事引き受けてくれそうな人おるかなーと思ったら頭に浮かんだから紹介しといたよ」

そんな風に広がっていくことが嬉しいですね。


この充実感は会社に勤めていた頃とはまったく質が異なるものです。
ただ、今年はいいけど来年は?再来年は?という不安定さ、リスクに対する不安も大きい。
ものを作って売るわけじゃない、はた目には形としては見えないサービスを提供するわけだから、「価値」が伝わりにくいと感じる。正直なところ、僕がやっていることは特別な技術や資格はいらないから、やろうと思えばたぶん誰にでもできること。適正があるかないかだけ。

でも、やっている人が少ないから、これで生活できるそう思える。



地域振興なんて分野で仕事をしていると、いろんな人がいることに気づくし、周りにいる人たちのすごさにいつも圧される。コミュニケーションが素晴らしい人、デザインができる人、顔が広い人、人望がある人、音楽が作れる人、米が作れる人、野菜作りが上手な人、料理上手な人、、、いろんな人がいる。

こういう人たちと価値観がある程度一致して取り組めると楽しい。経験も得意分野もまったく違うから、方法論は違うんだけど、この地域ってこうなってほしいよねという部分が共有できていると十分連携できるなって思う。

さー、昨日で一段落ついたのですが、盆明けからまた忙しくなりそうです!