2016年3月30日水曜日

ファンドレイジング日本を踏まえてやりたいこと

3月上旬に参加した「ファンドレイジング日本2016」のランチセッションの中で出た話題に、『寄付白書』の地方版を、というものがありました。

個人的には、これを島根県で全国に先駆けて取り組むべきだと思っています。

まあ実際のところ、先駆けなくてもいいんですが、 島根県版寄付白書は一度作っておくと、今後の島根県における社会貢献事業の基礎的資料となるし、指針として使えると思うんです。

幸い、今回の寄付白書には巻末に調査項目も掲載されているので、それを活用して調査設計を組めば、全国調査と島根県(または地方)との比較ができ、どこに強みがありどこに弱みがあるのかが明確になるのだろうと思います。

なんとなくの仮説としては、全国調査と比較すると地方においては伝統的な寄付(赤十字や赤い羽根募金といった)の割合が高く、ここ数年勢いのあるクラウドファンディングや寄付つき商品の購入といったものの割合は低いんじゃないか、という気がします。
また年齢層によって異なる可能性もありますから、今後10年20年を考えるとき、どの層にどういうアプローチをしていけば社会貢献という枠組みでの意識変容、行動変容を促していけるのかが見えるんじゃないかという気がしています。

それと平行して、中学校、高校等においては実践的な社会貢献教育を展開することが求められます。
社会に出て12年くらい。これがまるまる、いわゆるコンサル的仕事に従事してきた期間になります。
そうした経験のもと、今感じているのは、「問題解決力」以前に「問題発見力」や「問題設定力」が重要であるということです。

しかし、自分がそうであったように、地方(に限らないかもですが)では地域社会に対する問題意識そのものが希薄です。
せいぜい「映画館や遊ぶ場など娯楽がない」、「ショッピングモールがないから楽しくない」といったところが大半です。
そういう人であっても、放っておいても僕のように自分から首を突っ込むようになることもあるし、ごくまれに非常に感度の高い学生さんもいるようですが、もしもっと早い段階で、より具体的に地域社会の現実と問題に向き合い、可能性を自分で考える訓練ができていたら・・・?

進学するにしても就職するにしても、地域を出るにしても残るにしても、社会問題への意識を持って次のステージにあがる子どもたちが少しずつ増えるのではないかと思います。
それも、フィールドに出て行くことで極力頭だけで考えるのではない、現実としての社会(つまるところ大人たち)に向き合うことで、より地域というものを見つめる機会が増えると考えます。

それでかえって嫌になることもあるでしょうが、見て見ぬふりをしたり、そもそも知らないでいるより、問題を正しく認識することは大きな一歩となることでしょう。

そして、大人と向き合うもう一つのメリットは、多様な仕事のあり方、ライフスタイル(生き方)のロールモデルを得ることができる、ということにあります。
僕は意識低い系のひねくれ系生徒でしたので、「大人なんてどうせ」と思い現実の社会を知ろうともしませんでした。
その結果、どういう仕事があるのか、ほとんど知ることなく年を重ね、公務員か大工かなんとなく会社員か、といったくらいの選択肢しか頭に浮かばないほどでした。

身近にいろんな仕事の大人がいれば、そして彼らと直接不躾でも話をする機会があれば、将来の可能性を広げられると思います。

もちろん、すべての中学、高校がすべきとは思いませんが、そういう学校が今より増えることは決して地域社会においてデメリットはないと思います。


てなことを、今後多方面に相談していこうと思っています。

2016年3月28日月曜日

温泉津 春のやきもの祭り


島根県大田市温泉津町(ゆのつ)で活動しているNPO法人石見ものづくり工房が主催する「春のやきもの祭り」です。

4月16日、17日に開催します。4月10日には登り窯に火を入れ、一週間後の17日に窯出し、即売となります。

窯元さんが手づくりした、”いいもの”を見つけてみませんか?

2016年3月24日木曜日

地域おこし協力隊の推移

地方への移住、いわゆる「田園回帰」が進んでいます。

地域おこし協力隊といった制度は現れの一つで、応募者が増え続けていることもそれを示しています。

出典:総務省HP
初年度はわずか89人だったのが、平成27年度には2,625人まで増えています。
なんと30倍!!
地域おこし協力隊・隊員数の推移【出典:同上】 


多くなることがいいか悪いかは、個別の評価になると思いますが、少なくとも都市部から地方へと活躍の場を求める人が3,000人近くいて、7年間一貫して増加トレンドにある、というのは事実です。

こうしたUIターンの受け入れに際しては、住居と仕事が主に課題として認識されることが多いように思います。

住居については必要だと思いますが、仕事まですべてをお膳立てすることが常にベストな選択肢なのかは検討が必要かなと思います。
地域にある仕事でいい人にはいいのでしょうが、そうではなくチャレンジしたい人には扶養かなと思います。

その時に必要なことは、具体的な仕事の紹介・斡旋ではなく、困ったときに相談できる後見人的な人や組織の用意など受け皿の整備ですね。

住居については空き家の活用などが求められることになりますが、これも一朝一夕ではいかない難しい面がありますが、それはまた別の機会に。

2016年3月23日水曜日

日本の寄付市場(寄付白書2015より)

先日のファンドレイジング日本2016で『寄付白書2015』を購入しました。
2015版はこれまでの白書の内容を概観できるものとなっています。
その中から、簡単に現在の日本の寄付市場などについて紹介してみたいと思います。

日本の寄付市場のいま


個人寄付でみると

2009年 5,455億円
2010年 4,874億円
2011年 5,182億円(震災寄付5,000億円)
2012年 6,931億円
2014年 7,409億円

という推移です。
2011年が東日本大震災発災の年で、それ以降個人寄付額が増加しています。
震災を機に「寄付」やクラウドファンディングによる資金調達といったことが一般化し、定着してきていることが見て取れます。


他国との比較


2014年の日本の個人寄付額が7,409億円です。
では、アメリカは?
聞いて驚け。

なんと約27兆3,504億円です。
とは言え、アメリカと日本とでは社会構造が違いすぎるため、単純に比較することは難しいとされています。

ではイギリスについて見てみると、約1兆8,100億円です。
白書では名目GDP比で日米英を比較しています(グラフ)。
日本が0.2%であるのに対して、イギリスは0.6%です。

他国と比較するとまだ小さい状況ですが、裏を返せば日本の寄付市場はまだ伸びる余地がある、といえます。

ただ、寄付を伸ばすためにはプロセスもあり、ボランティア等での活動への参加、参加を通じた組織等への共感醸成、共感に基づく寄付、といった流れが想定されます。

2016年3月22日火曜日

空き家の再生

先日、墓参りをしてきたついでに、祖父が昔暮らしていた空き家を見てきました。

詳しく聞いたことはないけど、父もそこで暮らしていたはず。

今は親戚家族がすぐちかくに暮らしているんですが、空き家とその周りを案内してくれて、好きなように使って構わない、おじいさんも孫のために杉と檜を植えていたのだから、使ってくれれば喜んでくれる、という話を聞かせてもらいました。

機械も使っていいと言ってくれてるしね。

かなり前向きに考えたいなと思ってます。


そこそこ古い家だし、眺めはいいけど自動車も入りづらい立地なので相当難しい面もありますが、眺めが最高なので昔から好きな場所なんですよね。

ちょっとずつ手を入れていこうかなと思います。
リノベーションに興味のある人に声かけていろいろとアドバイスももらおうかな。

トラックボールと確定申告

4年くらい愛用しているトラックボールが最近さすがに調子が悪くなってきてます。
使っているのはロジクールのM570です。


最初は気のせいかなーとか思ってましたが、どうもチャタリングが頻発しています。

そろそろ買い替え時なのかなぁ。



ところで、確定申告。
今年もなんとか申告しました。1日遅れで。

今年こそは、65万円控除を目指したい。ほんと税金辛い(泣)
百歩譲って所得税は払いますが、それが住民税などにも反映されるから、そこが辛いですね。


2016年3月20日日曜日

ファンドレイジング日本2016

准認定ファンドレイザーという資格をとって3,4年。
次の更新に向けて研修ポイントが必要なこともあり、2年ぶりにFRJ2016(ファンドレイジング日本2016)に参加してきました。


ファンドレイジング日本には、全国各地で活躍しているファンドレイザーやボランティア・コーディネーター、その他社会貢献教育などに携わる方々が講師となって、80くらいのセッションが展開されました。

ファンドレイズというのは端的には資金調達ということになりますが、資金調達には寄付にしても助成金等を獲得するにしても、プロジェクトや組織への共感が不可欠となります。
その共感を得るためには、組織の理念や目標、そこに至る計画などが重要となり、その役割を果たす組織の構成も重要となります。
ですので、ファンドレイズというのは単に助成金獲得や寄付金獲得だけを考えるのではなく、より根本的な部分から組織にコミットしておくことが必要です。


社会貢献教育


今回は「社会貢献教育オープンシンポジウム2016」が同時開催されていました。
全プログラムには参加できませんでしたが、中学校、高校での社会貢献教育の状況について報告がありました。
要約すると、学校の外へ生徒たちが出て行くことで多くの刺激を得るとともに、地域の実情、課題、打破しようとする大人たちとのふれあいを通じて成長する、という話でした。
そこからボランティアや寄付といった社会貢献というものに関心を持ち、積極的に社会課題と向き合う姿勢を醸成するということでした。

こうした社会貢献教育は、島根県でも取り入れられたら将来を担う人材の育成につながると思います。
隠岐島前高校の島留学はある意味でその一例となるのかもしれません。


社会のお金の流れを変える取組

日本ファンドレイジング協会の鵜尾さんをはじめ、ソフィアバンクの藤沢久美さん、病児保育などで有名なフローレンスの駒崎弘樹さん、京都で活躍されていた深尾昌峰さん、Japan Platformの大西健丞さんによる、これからのお金の流れのあり方についての議論も、興味深いものでした。
今年度、チームのいち員として取り組んだ、地方中山間地域におけるお金の流れの現状と、ちょっと変えるだけで生まれる大きな可能性、といった知見とつながる点があるなと思いながら聞きました。


中国チャプター

さらに、主に山口県で活躍されている認定ファンドレイザーの方を中心として、中国地方での認定・准認定ファンドレイザー等による、いわば支部組織である中国チャプターの立ち上げも進んでいるようで、それも嬉しく聞きました。
島根県だと現在は3人くらいが資格を得ていますが、中国チャプターが立ち上がればより色んな方と学び合える機会が増えるので、楽しみです。


今回得た成果・情報を仕事に反映

今回久しぶりに参加して、新たな出会い、最新の動向などを得ることができました。
こうした情報を日々の仕事に活かしていくことが今年の自分の課題です。思ったこと、企画したことを少しでもいいから具体的に、現実的に動かしていくことをしないとな、と強く思いました。

2016年3月2日水曜日

今年度の反省

年度末も押し迫って、いろんな仕事の追い込みも佳境ですが、今年度の反省を一つ。

自分のキャパシティとスキルをもっと精確に見積もろう。

できるだろう、と安易に受けることはやめる。

畑違いのことをやることは得るものもあるけど、限られた時間の中で、自分がやりたいこと、やるべき仕事というのがあって、そこに簡単ではない、今後その方向で伸ばす予定もない仕事を受けることは良くないな、というのが反省。

相手にも迷惑をかけるし、こちらも応えきれないことへのストレスと、他にやるべきことに集中すべきだったというどうしようもない思いが巡るので。