2014年2月15日土曜日

「まちあるき」日和フォーラム


夏暑く、冬寒い、という状況では体調維持がなかなか難しい、弱い体質のワタシです。

今日は、島根県鳥取県をまたいだ4地域で「まち歩き」を推進している、NPO法人まつえ・まちづくり塾が開いた「まちあるき日和フォーラム」に参加してきました。

2月15日 鳥取・島根まちあるき日和フォーラムを開催します (まつえ・まちづくり塾)


2年目に入った“おおだまるごとみちくさ日和”のことを、「続ける秘訣」(なんと難しいテーマ!)という切り口からプレゼンしてきました。

あんまりうまく話せなかったなーと思いましたが、これは練習不足なので反省します。

内容としては、4地域からの報告と、2年目の大田と、5年以上?継続しているまつえ・まちづくり塾の「まちコレ」が、継続の秘訣を話す、というものが前半。
後半は、ワールドカフェで、「企画者が楽しめるプログラムとは」といったことを中心テーマとして話をしました。

自分の中での今日得たものは「ゆるく、でも個々のプログラムのクォリティは担保できるように」です。

運営側にゆるさがないと、新たに関わる人たちにとってはハードルでしかないと思いますので、ゆるさは必要だなと。
それに、ガチガチにすると運営者自身が疲労しますので。
(もちろん、ガチガチにすることでブランド化する方法もあると思いますし、それが隠岐ジオパークや隠岐のエコツーリズムの方向性のひとつだと思っています)



ただ、ゆるゆるで100%企画者のやりたいことをプログラムにしてしまうと、他者にそのおもしろさが伝えられないことも出てきます。
それがすなわちクォリティの高低ではないんですが、タイトル、値付け、魅せ方等々運営側としてサポートできることがあるな、ということを考えながら参加していました。

せっかく企画者として関わる気持ちを持ってくれたなら、プログラム化して参加者が多くて、参加者も企画者も楽しめることがベスト。
魅力が伝わらず参加者が少ない 、催行できない、という結果になると、けっこうコタエルものです。
そうならないように、魅力あるプログラム、魅せ方ができるようなサポートが運営側には求められるということです。

ゆるさと厳しさの両面が必要ですね。

それにしても、4地域の取り組みを聞いてて楽しい発表ばかりでした。


それと、こうした小さなプログラムを地域で気軽に生み出すことは確実にみんなのやる気を引き出すと感じました。

島根鳥取でじわりと広がっています。

2014年2月14日金曜日

相互理解に効果発揮するワールドカフェ


地域を元気にしよう。地域を盛り上げよう。

そんなことを進めるには、1人ではなかなか進めません。
緩やかな連携にしろ、組織化するにしろ複数、多様な人たちと関わりながら取り組むことが重要です。

ただし、多様な人が関わるということは、それぞれがそれぞれの想いを持ち寄るので、その調整や、実際に目指している将来像がズレていたりします。

そのズレはダメなのか?


大事なことはお互いに認識すること


きっとダメなことではないはずです。個人的には、多様な人が関わること、チームに多様な人がいることは強みとなると考えています。
ただ、多様性を強みとして発揮させるためにも、ズレがあるならズレがあることを認識した上でプロジェクトを進める、調整できるなら調整しておくということは大事なことだと思います。

A:ワタシはこういう将来像がいいと思うから、◯◯という方法で行きます。
B:ボクは、こちらの将来像がいいと思う。だから□□という方法がいいと思う。
C:Aさんの将来像に共感するけど、方法論としては△△という方法を検討すべき。
・・・

こうした議論、会議を重ねてお互いの考えていることや方法を調整していくプロセスが、いわゆる「合意形成プロセス」にあたります。


ワールドカフェ:合意形成プロセスのひとつ


合意形成を図るためには多数の手法が開発されています。

会議形式もひとつでしょうし、ワークショップと呼ばれる方法も人気です。
そして、近年注目を集めているのがワールドカフェと呼ばれる手法です。

ワールドカフェとは、重要な発言は会議中ではなくコーヒーブレイクの時間に出てくる、ということを踏まえて、それならカフェにいるかのようなリラックスした形のコミュニケーションの場をつくればいいんじゃないかということで開発された手法。

このワールドカフェにここ数年参加する機会が増えています。

その中で感じたことをいくつか考えてみたいと思います。


ワールドカフェ


ワールドカフェが得意とするケースを考えてみます。
  • シーン:幅広な問題提起よりもある程度テーマが絞られている状況
  • 参加者:まったく知らない人同士、顔は見知っているけど個人的な付き合いはほとんどない人同士

こういうようなケースでワールドカフェは特に効果を発揮するのではないかと考えています。

実際、ひとつの大きなプロジェクトの一部を担った人たちに集まってもらった会議でワールドカフェを取り入れたところ、「こういう話し合いは初めてで楽しかった」 という声を聞かせてもらいました。

効果を発揮する要因としては、関心のあるテーマだとわかっている、それが参加者の共通認識である、価値観を共有できる人たちとつながりたい、という心理的な要因が効いているように思います。
意外だったのは、「楽しかった」という声を寄せてくれたのが年配の方だったということです。
年配の方にこういうやり方がマッチするか不安もありましたが、その不安は吹き飛んでいきました。


中山間地域でやるとしたら・・・


逆に、中山間地域等の集落住民が参加者だとしたら、ワールドカフェという形式でもあまり効果を発揮しないのではないかと感じています。

そう考える理由としては、普段からの相互の距離感が近すぎる、「雑談ならいつもしているから」という予防線がある、 といったことが考えられます。
年齢層が高いということは理由にはならないとは思いますが、普段からの距離感が影響しそうだなと。
もし自分がファシリテートするとしたら、そういうケースではうまくファシリテートできない気がします。

上手な方なら大丈夫なのかな?だとしたら、そういうケースのファシリテーターを見て勉強したいです。
ただし、集落でも効果を発揮しそうなケースとして想定できるのは、普段意思決定の場にあまり参加しない女性も混じっている場合です。
これならほどよい緊張感が生まれて、いいコミュニケーションができるような気もします。

実際、とある集落でワールドカフェではないですが全体で20人ほどの参加者を3~4人くらいの小グループに別れて話し合いをしたところ、後日「ああいう集まりならまた参加したい」という声が聞かれたと教えてもらいました。


本質は丁寧なコミュニケーション


大事なことは、考えていることの正しさを判断することではなく、あの人が、この人がどう考えて、何をしたいと思っているのかをしっかりと聞くこと。
そして自分の番になったらしっかりと伝えること。
そうした丁寧なコミュニケーションの積み重ねが、結果的に合意形成につながる、そんなデザインが求められるのかなと考えています。



今日は夕方からの会議で、コミュニケーションということがキーワードな感じでしたので、自分の考えを整理するつもりでアップしてみました。

2014年2月7日金曜日

運転ばかり

今週は移動しての会議が多くて疲労感を強く感じます。

往復で4時間くらいの運転が毎日続くと、その時は苦ではなくても帰ってからのシゴトが進まないですね。

とは言え、やらなければならないことはやるんですけど。

2014年2月4日火曜日

1分でおさらいする防災学習会

先日サポートとして参加した防災学習会ほぼ丸一日の様子を、わずか1分弱にまとめました。


movieで紹介する「みちくさ日和」


試験的とは言えせっかく作成してみた動画なので、たまに再掲します。
良かったら見てやって下さい。

2014年2月3日月曜日

刺激的なワークショップ

前回の更新からちょっと間が開いてしまいました。
その間、まだ1月2月だというのに、妙に温かい日が続いています。

さて、先日の土曜日から今日までをさくっと振り返ってまとめておきたいと思います。

2月1日(土)

この日は、山口県で開催された地域づくりリーダー研修会に参加してきました。
山口県の地域づくりがどういうものか、ほとんど知らなかったのですが、参考になることもあり面白かったです。
インパクトが大きかったのは、県をあげて、市町と県内大学、高専等とのマッチングを図る制度を作っていることでした。
マッチングが成立した場合、大学には一律で30万円の支援金が交付され、それはかなり自由度高く使えるようです。
多くは学生が現地に通うための交通費になっていることが多いようですが、他にも備品を買い揃えたりということもあるようです。

また、法政大学の図司先生による基調講演も興味深い話がありました。特に大学生と地域との関わり方の中で大きな課題は、学生はどれだけ続けても基本的に4年で居なくなるという問題があります。
この点について、図司先生は、地域と大学、ゼミとの関わりと言いつつ実態としては、ほぼ学生個人と地域との繋がりの中での活動になるので、その学生が卒業した段階で、プロジェクトとして完結させる判断もあっていいのではないか、という話がありました。
この、いい意味での開き直りはたしかに必要な視点だと思います。4年で居なくなるからその後を見据えて、次の学生を次々に投入させることが果たしてプラスなのか。

もうひとつ図司先生からの言葉として参考になるのが、地域づくりという言葉の定義について。
これは他の先生の定義を引用されているとのことでしたが、なるほどなーと思いながら聞いていました。参考にしたいと思います。

最後に、地域サポート活動について資料を参考にしながら勝手に自分の解釈も加えて加筆したものが下の図です。
平成25年度中山間地域づくりリーダー研修会(第3回)配布資料を加筆・修正



2月2日(日)

日曜日は島根県大田市で開催された防災学習会のワークショップのサポートスタッフとして参加。
こちらは、基調講演をこれまた山口県のNPO法人ぼうぼうネットから講師を招いて行い、その後昼食をはさみながら頭上訓練や実際のまち歩きを通じた避難路、避難施設の確認などを行いました。
山口県北部と島根県西部は、昨年の集中豪雨で大きな被害を受けていますので、リアルかつユーモアを交えた講演で良かったです。

ワークショップの方は、全体で約80名という人数もあり難しい面もありましたが、防災意識の高まり、自主防災組織の必要性なども含めて地域の中で話し合いを続けていかないと、という意識が生まれていたように思います。
ワークショップの進め方などテクニカルな部分でひとつ感じたことは、頭上訓練の位置づけ、感覚を最後にもう一度整理して伝えると印象に残るんじゃないかなと思いました。
頭上訓練(DIG:Disaster Imagination Game)では、場面を想定して、その場面場面であなたはどう判断しますか、どう行動しますか、ということに対応していくわけですが、その想定される場面は時間の関係上どんどん進んでいきます。
個別のテーブルの現場としては、高齢の方も多くなかなか想定場面の切り替わりについていけませんので遅れがちです。

こうした場面についていけない点は、ワークショップとしていいか悪いかという視点がひとつあります。
しかし、実際の被災時には、やはり状況は刻一刻と悪化することがあります。そんな時、自然は考えがまとまるのを待ってくれやしません。
そうした緊張感を疑似体験できることにも意義があるのだとしたら、最後に

「今日はいかがでしたか?注意報から警報になり、警戒情報になり避難勧告など次々に条件が代わり大変だったと思います。 ついていけない、ついていくのがやっとだった、という方も多いかもしれません。しかし、今回はワークショップですのでそれでも命まで取られることはありませんが、実際には、状況は刻々と変化し、悪化することもあります。今回のワークショップでは、その状況変化に対する緊張感も少し感じていただければ良かったと思います」

とでもあれば、バタバタ感そのものを感じたことの意義がしっかりと伝わるなと感じました。

2月3日(月)

今日ですね。午前中は打ち合わせ会議に参加。
午後からは、石見銀山の活用に関するワークショップの最終回に参加。
この一連のワークショップ、ワールドカフェスタイルの会議のあり方は本当に勉強になりました。
ファシリテーターのイントロダクション、会議の進め方、クロージングから板書のテクニックまでいろんなことを吸収したいと思うワークショップでした。

そんなテクニカルな部分とともに、自分がやりたいことがある程度整理できたのも収穫です。