2014年2月14日金曜日

相互理解に効果発揮するワールドカフェ


地域を元気にしよう。地域を盛り上げよう。

そんなことを進めるには、1人ではなかなか進めません。
緩やかな連携にしろ、組織化するにしろ複数、多様な人たちと関わりながら取り組むことが重要です。

ただし、多様な人が関わるということは、それぞれがそれぞれの想いを持ち寄るので、その調整や、実際に目指している将来像がズレていたりします。

そのズレはダメなのか?


大事なことはお互いに認識すること


きっとダメなことではないはずです。個人的には、多様な人が関わること、チームに多様な人がいることは強みとなると考えています。
ただ、多様性を強みとして発揮させるためにも、ズレがあるならズレがあることを認識した上でプロジェクトを進める、調整できるなら調整しておくということは大事なことだと思います。

A:ワタシはこういう将来像がいいと思うから、◯◯という方法で行きます。
B:ボクは、こちらの将来像がいいと思う。だから□□という方法がいいと思う。
C:Aさんの将来像に共感するけど、方法論としては△△という方法を検討すべき。
・・・

こうした議論、会議を重ねてお互いの考えていることや方法を調整していくプロセスが、いわゆる「合意形成プロセス」にあたります。


ワールドカフェ:合意形成プロセスのひとつ


合意形成を図るためには多数の手法が開発されています。

会議形式もひとつでしょうし、ワークショップと呼ばれる方法も人気です。
そして、近年注目を集めているのがワールドカフェと呼ばれる手法です。

ワールドカフェとは、重要な発言は会議中ではなくコーヒーブレイクの時間に出てくる、ということを踏まえて、それならカフェにいるかのようなリラックスした形のコミュニケーションの場をつくればいいんじゃないかということで開発された手法。

このワールドカフェにここ数年参加する機会が増えています。

その中で感じたことをいくつか考えてみたいと思います。


ワールドカフェ


ワールドカフェが得意とするケースを考えてみます。
  • シーン:幅広な問題提起よりもある程度テーマが絞られている状況
  • 参加者:まったく知らない人同士、顔は見知っているけど個人的な付き合いはほとんどない人同士

こういうようなケースでワールドカフェは特に効果を発揮するのではないかと考えています。

実際、ひとつの大きなプロジェクトの一部を担った人たちに集まってもらった会議でワールドカフェを取り入れたところ、「こういう話し合いは初めてで楽しかった」 という声を聞かせてもらいました。

効果を発揮する要因としては、関心のあるテーマだとわかっている、それが参加者の共通認識である、価値観を共有できる人たちとつながりたい、という心理的な要因が効いているように思います。
意外だったのは、「楽しかった」という声を寄せてくれたのが年配の方だったということです。
年配の方にこういうやり方がマッチするか不安もありましたが、その不安は吹き飛んでいきました。


中山間地域でやるとしたら・・・


逆に、中山間地域等の集落住民が参加者だとしたら、ワールドカフェという形式でもあまり効果を発揮しないのではないかと感じています。

そう考える理由としては、普段からの相互の距離感が近すぎる、「雑談ならいつもしているから」という予防線がある、 といったことが考えられます。
年齢層が高いということは理由にはならないとは思いますが、普段からの距離感が影響しそうだなと。
もし自分がファシリテートするとしたら、そういうケースではうまくファシリテートできない気がします。

上手な方なら大丈夫なのかな?だとしたら、そういうケースのファシリテーターを見て勉強したいです。
ただし、集落でも効果を発揮しそうなケースとして想定できるのは、普段意思決定の場にあまり参加しない女性も混じっている場合です。
これならほどよい緊張感が生まれて、いいコミュニケーションができるような気もします。

実際、とある集落でワールドカフェではないですが全体で20人ほどの参加者を3~4人くらいの小グループに別れて話し合いをしたところ、後日「ああいう集まりならまた参加したい」という声が聞かれたと教えてもらいました。


本質は丁寧なコミュニケーション


大事なことは、考えていることの正しさを判断することではなく、あの人が、この人がどう考えて、何をしたいと思っているのかをしっかりと聞くこと。
そして自分の番になったらしっかりと伝えること。
そうした丁寧なコミュニケーションの積み重ねが、結果的に合意形成につながる、そんなデザインが求められるのかなと考えています。



今日は夕方からの会議で、コミュニケーションということがキーワードな感じでしたので、自分の考えを整理するつもりでアップしてみました。

0 件のコメント:

コメントを投稿