2015年10月17日土曜日

岡山県の中山間地域にヒアリング調査(鏡野町・美咲町)




日付でいえば、もう一昨日になりますが、岡山県の鏡野町と美咲町に、地域経済循環というテーマでヒアリング調査に行ってきました。

島根県中山間地域研究センターが行っている同テーマの調査の一環として、です。

NPO法人てっちりこ


まず行ってきたのは、鏡野町は「みずの郷奥津湖」を管理されているNPO法人てっちりこ。


こちらは、姫とうがらしという、地種のとうがらしを特産品化し、さらにドレッシングなど加工品にもラインナップを広げて販売しています。 みずの郷につくと、入口すぐ前にまっかなとうがらしを天日干ししている様子が飛び込んできます。のちほどご厚意で試食もさせてもらったんですが、解説に書いてあったとおり、後から強烈な辛さがやってくる、これまであまり食べたことのないとうがらしでした。これを、レストランでは「辛味噌ラーメン」として販売したり、麺に練り込んだ辛麺として販売されています。僕は今回、辛味噌ラーメンをいただいたのですが、とても美味しかったです。元々味噌ラーメンと辛味というのは相性が良いと思うので、辛味噌ラーメンというのは美味しいです。ラーメン以外に、今イチオシというのが「かんずり」だそうで、これを試食させてもらったんですが、ちょっと舐めただけでも、後から後から辛さがやってきます。でも、口に入れた瞬間はちょっと甘みすら感じるほど辛くないので、このギャップはすごいです。
このてっちりこの話は、こういうとうがらしの加工品だけでなく、地域の困り事を仕事として引き受けて、生活環境の維持とNPO法人の経営というものをなんとかバランスさせている、その努力を続けておられる、という凄さを感じました。
例えば、郵便配達を一部受託したり、ゴミ収集を受託したりして、雇用も生みつつ、下手をすると切り捨てられる縁辺部の生活サービスをなんとか維持している、という状況です。

ただ、言葉で言うほど簡単なことではなく、非常に厳しい選択に迫られることもあるようです。
地域の人と顔を合わせて、コミュニケーションを取りながら維持してきたサービスが次の展開を生むこともあるようで、興味深い話がたくさん聞けました。


奥津湖の湖面が非常に穏やかで、カヌーをされているということを聞いて、はじめてカヌーを具体的にしてみたい、と思った秋の晴れの日でした。


棚田のあげ家 やまっこ


奥津湖の次にうかがったのが、棚田で有名な美咲町の大垪和西(おおはがにし)地区です。
どうも、棚田百選の表紙になったほどの棚田だったようで、帰りに通ったところ、さすがに圧倒されました。


大垪和西地区でお話を聞かせてもらったのは、今年の4月に当地区で土日限定の食事処を回転された「棚田のあげ家 やまっこ」。
女性10名ほどで立ち上げられたグループによる運営で、20年ほど途絶えていた地元の豆腐店の味を復活させたいと立ち上がったそうです。

こちらでも試食をいただいてしまったのですが、ここの豆腐は本当に美味しいです。久しぶりに美味しい豆腐に出会いました。しっかりと豆の風味がしている豆腐です。一丁が200円ほどするので、人によっては高いと感じるかもしれませんが、この美味しさなら「有り」ですね。
正直なところ、豆腐には醤油がなくても十分味がします。
一回食べてみると良いです。 

下の写真を見てもらえばわかりますが、パッケージもきわめてシンプルです。このシンプルさが、かえって良い味出してます。余計な装飾はいらない、みたいな。でも、シンプルで少しオシャレな印象を与えるフォントなんかを使ってパッケージ化したらもっと魅力的に見えるだろうな、とは思います。




揚げもめっちゃ美味しかった(生姜醤油で頂きました)

ちなみに、ここの食事処での定食は、食材はすべて美咲町産で賄われています。驚異的です。
米も、味噌も、豆腐も揚げも、野菜もすべて。
調味料だけは残念ながら、ということのようでしたが、食材が100%というだけでもすごいです。

ここの地域もまたプライベートで訪れたい、と思う地域でした。また必ず行こう。

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